反射偏芯測定装置RLCシリーズ
本装置は、Laser Auto Collimatorを使用した反射偏芯測定装置です。
Lens Unit組立時の偏芯精度を向上させるための反射偏芯測定であり、現状の求められる精度に対して十分な分解能を確保し、かつ測定が可能です。お客様の組立条件に最適に調整するサポートを行います。
また、非球面Lens単体の偏芯測定装置も提供しており、高精度な回転Spindleと反射光を観察する光源及び検出光学系で構成します (詳細はお問い合わせください)。
用途やLens Unitの種類によっては透過式の偏芯計測装置も提案しています。
反射偏芯測定装置RLCシリーズ
■特徴
・測定Lensの直径 φ1〜40mm
・最大20箇所の測定点で偏芯量を自動計測可
・被検物測定部 Gonio Stage及びLensをClampするArmを取り付けたXY Stageを搭載
・測定Software上でZ Stageの移動量をMonitoring可
・偏芯量(X軸、Y軸)の実寸値を自動計測可
・Spot Peak値が目標輝度値に到達されるように自動でShutter Speedを自動調節可
■測定原理
・測定には各Lens面の反射像が現れる位置を知るためのLens設計データが必要です。
各面の曲率中心は設計データの曲率半径により知ることが出来ますが、実際に反射像が
現れる位置はレンズ系の屈折によって変化しますので、光線追跡により算出する必要があります。
・測定原理を例としてTablet Lensの偏芯測定で説明します。
「Lens1」の光軸「A1」は「R1」の球芯である「P1」と「R2」の球芯「P2」を測定し、「D1」「D2」の
値から算出することが出来ます。本装置では「A1」に対する「P3」の位置ズレを測定します。
・設定項目として、次のParameterを入力する。
@R1球芯距離(=D1)
AR2球芯距離(=D2)
BR3球芯距離(=D3)
R1とR2は参照するLens面球芯を表します。R3は調芯するLens面球芯です。D1〜D3は
それぞれの面球芯の相対的な位置関係です。
・計測は「P1」と「P2」の位置から、理想的な「P3」の位置を画面上に表示します。
R1の位置=P1(X1,Y1)
R2の位置=P2(X2,Y2)
R3の位置=P3(X3,Y3)
X3=(X2-X1)/(D2-D1)*D3
Y3=(Y2-Y1)/(D2-D1)*D3
■反射偏芯測定装置仕様
型式 |
RLC-106 |
RLC-109 |
RLC-111
反射偏芯測定 |
RLC-111
広視野観察 |
分解能(μm/Pix) / 集光レンズ焦点距離(mm) |
0.66/150 |
0.66/150
|
1.32/300
1.76/400
2.2/500 |
100/300 (*1)
133/400 (*1)
166/500 (*1) |
測定範囲 μm/ 集光レンズ焦点距離(mm)
|
1280/150 |
1280/150 |
2500/300
3400/400
4200/500 |
5000/300
6600/400
8300/500 |
観測レンズの焦点距離(mm)
|
500 |
500 |
500 |
150 |
Laser
Auto
Collimator |
焦点距離 mm |
500 |
500 |
500 |
|
LD波長 nm |
670 |
LD出力 mW |
最大 5.0 |
集光Lens : 焦点距離 mm |
150 |
150 (*2)
|
300, 400, 500 |
Stage Stroke mm |
±100 |
800 |
真直度(公差) μm |
10 |
20以下 |
自動Stage |
自動Z軸 |
外形寸法 mm (WxDxH) |
1000x500x800 |
400x600x1000 |
2000x1000x1200 |
重量 Kg |
50 |
80 |
ソフトウェア |
ACV302 |
ACV610 |
PC |
Windows XP |
Windows 10 |
電源 |
AC100V |
付属品 |
LD電源/Camera電源/Motor Driver |
*1:分解能(μm/目盛)
*2: 測定作動距離と同等
■ACVソフトウェア
本装置はCCD CameraによるAuto CollimatorのSpot像を、画像処理方式により位置検出を行います。
Main画面
@[Setup Center] 座標中心設定
良否判定エリア円の中心である座標原点を自動設定します。
A[Judgment Area] / [Measurement Area] / [Not Measurement Area]
マウスの右クリック操作により、ボタンの表示を変え、設定エリアを変更します。
B[Save] 計測結果セーブ
マウスの左クリックでボタンを押す度に計測結果を追記保存します。
C[LIVE] ライブ計測
Spot位置計測を連続的に行います。X座標に水平距離、Y座標に垂直距離、
Dに中心からの距離を表示します。
D[PAUSE] ポーズ計測
入力画像をフリーズしてSpot位置計測を1回のみ行います。
E[Monitoring] 画像モニタ表示
Spot像を白黒画像で連続表示します。計測は行いませんが、輝度を表示します。
F[Integration] 画像データ積算
第2画面で設定した積算回数で画像データの積算を行います。
G[Adjust]
3点のSpot計測により、4点目を算出します。その算出された座標を判定します。
H[Adjust(Auto)]
前述の[Adjust]と同機能且つ、自動Z Stageを自動で制御します。
Sub画面
@[Unit] 単位設定
選択するたびに[mrad]→[分秒]→[deg]→[μm]の順に単位を切替えます。
A[Calibration] 実寸換算係数設定
あらかじめ実寸位置が分かっている2点をそれぞれ計測することにより、
実寸換算係数を自動的に求めます。
B[Threshold] 輝度しきい値設定
判定Spot像の明るさの下限を設定します。
C[Integration Times] 積算回数設定
積算回数を設定します。[積算回数]ボタンを押すと値設定ボックスを表示します。
D[Set Parameter] 係数設定
自動計測を行なう際の、測定ポイントを設定します。最大20箇所の測定点を登録可能です。