MTF検査装置, MTF調芯装置, CTF測定装置FOAシリーズ
MTF検査装置は、携帯用小型Lensから監視及び車載Camera用魚眼Lensの解像力検査に対応しています。正投影方式(逆投影方式も可能)でMTFを測定し、エッジファンクションで高速に評価します。ISO12233に準拠したMTF計測アルゴリズムを採用し、その計測結果を数値化します。室内照明下でも安定した測定が可能です。
基本仕様の正投影法とは別に、逆投影法によるMTF検査装置も開発し、量産ラインでの実績がございます。近年需要が高まっている赤外線カメラレンズ、リフローレンズのMTF検査も可能です。製品に関する詳細についてお気軽にお問い合わせください。
MTF調芯装置は、Z(焦点)方向に受光素子を走査させ、中心・周辺の特定空間周波数でのMTFを計測します。 各測定ポイントにおける最良像の得られたZ位置から最良像面を求め、その像面に合わせる形で受光素子の傾きを調整します。
CTF測定装置は携帯用LensのContrastを検査及び評価する装置です。 特定空間周波数のChartを使用して、光学系のContrastを評価します。Mirrorで折り曲げる方式を取っているため、装置本体が非常にコンパクトです。Chartを移動することにより、物体距離は300・400・500mmに変更可能です。ターンテーブル方式被検物設置機構により、効率的な測定が可能です。
MTF検査装置FOAシリーズ
■MTF検査装置機能
@MTF測定
各測定箇所におけるMTFの測定
ISO12233に準拠したMTF計測アルゴリズムを採用
ADefocus測定
各測定箇所におけるMTFのDefocus測定
B焦点距離評価
撮影されたチャートの大きさと物体との距離(レンズ〜チャート間距離)から被検レンズの焦点距離を算出
Cメカニカル機能
・Auto Focus機能
・検査面と基準面との平行度を高精度に保つ機能
■MTF測定の流れ
■出力された MTF の精度に関する注意
本機は原理的に被検Lensと顕微鏡、CMOS Camera等の電気系、Digital処理における特性など、総合的な周波数特性を出力しています。よって、出力された MTF Data は被検 Lens の持つ特性の絶対的なものではありません。実際には一般的なDigital Camera Lens等の被検Lensの性能に対し、測定部の特性は十分に高く、実用的な領域では被検 Lens の持つ特性が現れます。また、光源やFilterの特性、CMOS Cameraの分光感度などは本機固有の値であり、設計上のMTFとは基本的に比較は出来ません。よって、判定に用いる規格は本機で幾つかの被検 Lens を Sampling し、それらの Data をもとに決定する必要があります。
■MTF検査装置仕様
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FOA-301 |
FOA-302/307 |
FOA-304 |
FOA-308 |
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測定物 |
小型レンズ |
小型魚眼レンズ |
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方式 |
正投影法 |
正投影法(拡大) |
正投影法 |
★ |
最大空間周波数(LP/mm) |
96 |
960 |
227 |
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測定箇所(標準) |
5ヶ所 |
8ヶ所 |
★ |
繰り返し精度 |
±1[%]以内 (弊社測定条件による) |
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物体距離(mm) |
400〜600 |
1270〜2030(テレ)/
400〜850(ワイド) |
500 |
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軸外画角
*1: 2000mm(テレ)時
*2: 800mm(ワイド)時 |
40゜〜70゜ |
6゜〜24゜*1/
15゜〜80゜*2゜ |
最大190゜
(水平、垂直、対角) |
★ |
変位計 |
なし |
(2個)φ5.4渦電流変位センサ
測定レンジ1[mm]
分解能0.4[μm] |
なし |
★ |
回転ステージ |
なし |
なし(302)/○(307) |
なし |
なし |
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Z軸ステージ 移動量 |
±2[mm] |
±4[mm] |
±12.5[mm] |
★ |
CMOS カメラ 画素数 |
130万画素 |
500万画素 |
★ |
CMOS カメラ フォーマット |
1/2インチ |
1/2.5インチ |
★ |
CMOS カメラ 解像度 |
1280×1024 |
2592 x 1944 |
★ |
CMOS カメラ画素ピッチ |
5.2um |
2.2um |
★ |
光源 |
ハロゲンランプ |
高輝度LED均一バックライト |
白色LED
色温度:5000K |
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チャート |
SFR測定用矩形チャート |
15[mm]スクエアチャート |
10[mm]スクエアチャート |
矩形スクエアチャート |
★ |
測定時間 |
1[秒]/1[箇所](標準AF動作、移動時間含まず) |
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外形寸法 H×W×D(mm) |
500×500×1000 |
1428×1070×980 |
2580×1200×1200 |
1758×1218×748 |
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重量(Kg) |
約100 |
約315 |
約200 |
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ソフト |
FOA-301 |
FOA-302/307 |
FOA-304 |
FOA-308 |
★ |
パソコン |
Windows XP |
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電源 |
AC100V |
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■FOAソフトウェア
@検査測定と判定
Lens評価を自動計測(Auto Mode)と手動計測(Manual Mode)とで計測方法を選択できます。
判定対象は以下から選択可能です。
・指定周波数のMTF値、MTFの平均値、MTFの自乗和平均値
・指定したMTF値になる周波数
・Focus方向の位置上限値、下限値
・ChartのX方向の位置、Y方向の位置
A各種設定
各StageのSoftware原点登録、像高の設定やWork Spec(被検物のImage Size)の設定を行います。
これらの情報はFile(拡張子BSU)への保存及び読込が可能です。
被検物毎に、このFileを作成すれば、設定が容易になります。
BMTFチャートと測定箇所
各チャートの4箇所を測定します。
MTF調芯装置FOAシリーズ
■MTF調芯装置機能
@基本機能
MTF検査装置と同じ機能です。上記を参照してください。
A偏芯調整
調芯はZ方向(焦点位置)に受光素子を走査させ、中心・周辺の特定空間周波数でのMTFを測定した後、
各測定ポイントにおける最良像の得られたZ位置から最良像面を求め、その像面に合わせる形で受光
素子の傾きを調整します。
B調芯の流れ
※ただし、調芯時のレンズの特性などにより調芯の手順を変更する場合があります。
■MTF調芯装置仕様
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FOA-351 |
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測定物 |
小型レンズ |
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方式 |
正投影法 |
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最大空間周波数 |
96LP/mm |
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測定箇所(標準) |
5ヶ所 |
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物体距離 |
400〜600mm |
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軸外画角 |
40゜〜70゜ |
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回転ステージ |
130万画素 |
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CMOS カメラ 画素数 |
1/2インチ |
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CMOS カメラ サイズ |
1280×1024 |
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CMOS カメラ ピッチ |
5.2um |
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光源 |
高輝度LED均一バックライト |
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チャート |
SFR測定用矩形チャート |
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調芯時間 |
作業員の経験に依る |
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外形寸法 H×W×D (mm) |
1200×500×560 |
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重量 |
約80 [kg] |
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ソフト |
FOA-351 |
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パソコン |
Windows XP |
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電源 |
AC100V |
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■ソフトウェア
@調芯方法
複数の調芯方法が可能です。調芯方法を変えたい場合や、現在の方法では上手く調整できない場合等、
調芯モードを変更することができます。
・XY調芯テスト
自動XYステージ(調芯軸)のソフトウェア原点を設定し、調芯テストを行います。
・XY調整
MODE A:軸外の上下、及び左右のMTF値が同じになるように調整するモードです。
MODE B:MTFの最大位置が得られるまで、ステージを移動し続ける(追込む)調整です。
※調整時間が掛かるため、特殊要件が無い限り機能を有効にしていません。
MODE C:自動XYステージを設定された範囲・ステップで移動させて測定し、MTFの最大位置、
或いはMTFバランスの取れた位置にステージを移動させる調整方法です。
MODE D:自動Zステージを設定された範囲で移動させ測定し、軸外4ヶ所のMTF最大フォーカス
位置を一致するように自動XYステージを移動させる調整方法です。
A主な設定項目
・Focusの条件設定
自動及び手動Defocus測定における範囲やステップ、空間周波数の設定
・WORK SPEC
対象サンプルの変更や、軸外計測像高、クランプ荷重などの設定
・EXPOSURE
測定時の露光についての設定
・ADJ.XY
XY調整に関する設定
・MTF
測定チャートに対するMTF測定の条件を設定
・JUDGE
合否判定基準の設定
CTF測定装置FOAシリーズ
■CTF測定装置機能
@CTF計測
基準となる白黒Chartの平均輝度からコントラストを算出します。ベストフォーカス位置における
測定結果がワークの最終的な計測結果となります。
Aデフォーカス測定
最適なフォーカス位置を決定するため、自動Zステージを動かすことにより、複数のエリアにおける
CTF値のデフォーカス曲線を測定します。デフォーカス曲線からCTF値の最大値が最適なフォーカス
位置となります。
■CTF測定装置仕様
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FOA-602 |
FOA-604 |
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測定物 |
小型レンズ |
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最大空間周波数 |
156LP/mm |
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測定ポイント |
軸上1ヶ所、軸外8ヶ所 |
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物体距離 |
300・400・500mm |
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CMOS カメラ 画素数 |
310万画素 |
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CMOS カメラ フォーマット |
1/2インチ |
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CMOS カメラ 解像度 |
2,048×1,536 |
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CMOS カメラ画素ピッチ |
3.2um |
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光源 |
大型リング照明(蛍光ランプ使用) |
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チャート |
CTF測定用チャート |
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測定時間 |
使用者の経験に依る |
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外形寸法 (W×H×D) |
640×480×600mm |
780×580×645mm |
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重量 |
約40Kg |
約70Kg |
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ソフト |
FOA-602 |
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パソコン |
Windows XP |
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電源 |
AC100V |
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■ソフトウェア
@自動計測
CTF測定の自動計測を行います。また、計測エリア、計測項目、合否判定基準、フォーカス、
露光時間などを設定します。
AStage設定
ステージの動作速度、リミットセンサーの動作論理を設定します。
B初期設定
・BASIC設定
自動計測の設定の他、自動ZステージのHOME位置登録及びワークスペックの設定を行ないます。
・システム設定
初期設定及び、バックアップデータ等の設定を行います。
自動画面構成と解説
Defocus測定結果画面と解説